【キングダム14話あらすじ・考察】「将軍への道」信が政と交わした約束とは?

1話~100話

※この記事には、漫画『キングダム』第14話までのネタバレが含まれます。

きんねぇさん
漂が政の身代わりになったことは知っていたけど、昌文君が崖から落ちたあと、兵たちを率いたのも漂だったんだね。

ネコ軍師
うん。その場にいた壁が、信の知らなかった漂の姿を話してくれるよ。

きんねぇさん
その話を聞いた信が、政に将軍になる方法を尋ねるところが好きだな。大きな夢なのに、話は土地や家に行き着くんだもの。

ネコ軍師
信がまず必要としていたのは、戦場へ出る資格なんだ。どうしてそんな約束になったのか、順番に見ていこう。

キングダム第14話「将軍への道」の要点

きんねぇさん
漂は王騎軍を前に仲間を立て直して、信は政に自分の進み方を聞く。同じ夢を持つ二人でも、ここで見せる強さは違うね。

ネコ軍師
壁が見た漂と、信が一緒に育ってきた漂。その二つの姿がつながると、信が政に尋ねた理由が分かるよ。

漫画『キングダム』第14話「将軍への道」は単行本第2巻に収録されています。舞台は政たちが昌文君の一行と合流した穆公(ぼくこう)の避暑地と、壁(へき)が振り返る王騎(おうき)軍との戦いです。

秦王の嬴政(えいせい)は、異母弟の成蟜(せいきょう)が起こした反乱で王宮を追われました。信(しん)の幼なじみである漂(ひょう)は、政と顔が似ていたため身代わりを務めます。信はすでに漂を亡くしていますが、合流した壁から、漂が王騎軍との戦いで何をしたのかを初めて知らされます。

  • 漂は昌文君の転落後、隊列を立て直し、兵を率いて包囲の突破を図ります。
  • 信は漂の働きを聞き、政に将軍までの道筋を尋ねます。
  • 政と昌文君は、今の信には兵として戦場へ出る資格がないと説明します。信はその条件を聞き、玉座を取り戻したら土地や家を与えてほしいと政に持ちかけます。

キングダム第14話のあらすじ

昌文君の転落後、漂が隊列を立て直す

副長の壁は信に名を告げ、昌文君が崖から落ちたあとのことを話し始めます。ここから場面は、王騎軍に襲われたときの回想です。昌文君が馬とともに崖から落ち、政が乗っていると見せかけた御車にも敵が迫ります。兵たちの間には、もう部隊ごとやられてしまうという空気が広がります。

そこで御車から飛び出したのが漂です。迫っていた敵兵を蹴り、馬上から剣を掲げます。漂は兵たちに、ばらばらになりかけた隊列を組み直し、密集して敵の中を抜けるよう指示します。全滅を覚悟しかけた兵たちは、その声を聞いて戦う気力を取り戻しました。

身代わりの事情を知らされていたのは、副長の壁だけでした。目の前で兵を率いている少年が、もとは信と同じ下僕だったと知っているからこそ、壁はその働きに驚きます。壁の目に映った漂の姿には、すでに部隊を率いる将の姿が重なっていました。

漂が丘へ単騎で向かい、味方への追撃が弱まる

隊がまとまったことで、壁にはこの人数なら突破できるという手応えが生まれます。そのとき漂は、隊を二つに分けて昌文君の救援に向かわせるよう壁に指示します。逃げ切れるかどうかという場面で、漂は政にとって昌文君が必要な人物であることまで考えていました。

そこへ右方の丘に新手が現れます。漂は信の名を口にし、力を貸してほしいと願ってから、丘の敵に向かって一騎で駆け出しました。壁によれば、そのおかげで味方への追撃は弱まり、振り返ったときには漂が敵兵を突破する姿も見えたといいます。

壁は、漂と合流地で再び会えると思っていました。回想が終わると、壁は再会がかなわなかった無念をにじませ、信はうつむきます。信が知っていた漂の最期に、この日初めて聞いた戦場での働きがつながります。

馬上で剣を掲げ、兵に隊列の立て直しを指示する漂
馬上で剣を掲げ、兵に隊列の立て直しを指示する漂(イメージ)

信は政に、将軍になる方法を尋ねる

話を聞いたあと、信は草の上に仰向けになって考え込みます。隣に座る河了貂(かりょうてん)は、政たちの輪の外にいる自分たちは何なのかとこぼします。その場で起き上がった信は、兵たちのところへ行き、政に聞きたいことがあると切り出します。

信が大王を名前で呼ぶので、兵たちは大慌てです。壁もたしなめますが、政本人は信にそう呼ぶことを許していると伝え、話の続きを促します。信は、政のもとで剣を振るって王宮に戻れたら、自分をどうしてくれるのかと尋ねます。いきなり将軍にしてもらえるのかという言い方には兵たちがまた反発します。

しかし、政が急にどうしたのかと問うと、信は漂のことを話し始めます。兵たちの話を聞いて、漂は欲しいものを手に入れるために何をすべきか分かっていたのだと、改めて感じたのです。信はそれまで、漂についていけばいいと思っていました。いまは道を示してくれた相手がいません。そこで信は、将軍になるには自分が何をすればいいのかを、政に尋ね直します。

戦場に出る条件を知った信が、政と約束を交わす

政によると、いまの秦では、戦場で武功を重ねて階級を上げれば将軍に届く仕組みがあります。ところが信には、その最初の段階である入隊への道がありません。秦軍は主に貴士族の正規兵と、庶民から徴集される兵で構成されており、信はどちらの条件も満たしていないのです。

昌文君は、庶民が徴兵されるには、戸籍に登録され、一定水準以上の財を持つ家に属している必要があると説明します。自分の家すら持たない下僕の信は、武功を立てる機会そのものを得られません。壁も、将軍は貴士族にとってさえ容易に目指せる地位ではないと声をかけます。

一度はうつむいた信ですが、政が玉座を取り戻したときに、土地と家と財を得て、下僕の身分を解いてもらえばいいと考えます。政はその提案を認めるとともに、人一倍働くよう求めます。信はさらに大きな働きをすると言い返し、二人の約束が成立しました。

キングダム第14話の考察

壁が漂に将の姿を見た理由

きんねぇさん
御車から飛び出しただけでも驚くけど、壁が心を動かされたのはそのあとの指示なんだろうね。

ネコ軍師
一人で敵を倒す場面から、部隊全体を動かす場面に変わるところを見たいね。

昌文君が落ちた直後、兵たちは目の前の敵と、指揮を取る人を失ったことに同時に対処しなければなりません。御車にまで敵が迫れば、守るべきものも失われるように見えます。その場で漂が示したのは、散りかけた兵が同じ方向へ動くための具体策でした。隊列を戻して密集するという指示なら、それぞれが次に取る行動を理解できます。

漂の正体を知らない兵には、身代わりの姿が大王に見えます。そのことも声が届く理由の一つでしょう。一方で、正体を知る壁が注目したのは、王騎軍を前にした漂の判断と、実際に兵が息を吹き返したことです。壁の言葉は、漂が戦場で果たした役割への評価として読むと腑に落ちます。

昌文君を救う判断に、漂の視野が見える

きんねぇさん
やっと突破できそうになったのに、漂はそこで昌文君のことを考えるんだね。

ネコ軍師
壁が部隊の脱出に手応えを感じた場面で、漂はその先に待つ政の戦いまで見ているんだ。

漂が救援を指示した理由は、昌文君が政に必要だからです。政の身代わりを務めるという役目から見れば、自分が敵を引きつけるだけでも大仕事です。それでも漂は、王が生き延びた先で誰と動くかまで考え、壁に指示を出します。ここに、壁が語る「兵を率いた漂」の視野が表れています。

その後、丘に敵の新手が見えると、漂は一騎で向かいます。壁が証言するのは、その行動で味方への追撃が弱まり、漂が敵を抜ける姿を見たところまでです。再会できると思ったという言葉があるため、回想には、味方を逃がした手応えと、合流地で漂に会えなかった悔しさの両方が残ります。

漂がいないことを認めた信は、自分から道を尋ねる

きんねぇさん
信は漂のことを誇らしそうに話すけど、同時に、もう頼れないことも口にするんだよね。

ネコ軍師
そこで、自分に分からないことを政に聞ける。幼なじみの話を聞いた直後だから、あの問いに重みがあるんだ。

信にとって漂は、剣の腕を競う仲間であり、同じ夢に向かう道を考えてくれる相手でもありました。壁の語る戦いを聞いて、信は、目標のために何をすべきか分かっていたという漂の一面を改めて思い出します。壁が知っているのは戦場で指示を出す漂で、信が知っているのは普段から先を考えていた漂です。二人の見方がここで重なります。

信が自分には分からないと打ち明けるところも印象的です。兵たちの前で将軍になりたいと言うのは勢いでできても、どう進めばいいかを知らないと認めるのは勇気がいります。信は、自分の剣をどこで振るうのか、そのために何が要るのかを、答えを知る相手に尋ね始めました。

竹林のそばで横になる信と、隣で話す河了貂
竹林のそばで横になる信と、隣で話す河了貂(イメージ)

秦で武功を立てるには、まず兵になる必要がある

きんねぇさん
実力で将軍になれると聞いたとき、信と一緒に希望が見えた気がしたよ。すぐに入隊の条件が出てきて驚いたけど。

ネコ軍師
政は昇進の仕組みを、昌文君は徴兵の条件を説明する。その二つを分けると、信がどこで足止めされていたか分かるね。

政が話すのは、戦果を上げ続ける者が階級を上げられるという仕組みです。昌文君が続けて話すのは、誰が徴兵の対象になるかという条件です。武功で昇進できる仕組みがあっても、自分の家を持たない下僕には、そもそもその武功を立てる場がありません。剣の腕を磨いてきた信が、家や財のことを考えなければならなくなるのは、このためです。

前半では、下僕だった漂が実際に兵を動かし、壁に将の姿を見せました。後半では、同じく下僕の信に、正規の手順で兵になる道が閉ざされていると分かります。漂が将のように振る舞えたことと、信が制度の中で将軍を目指せるかどうかを一話に並べたことで、二人の力がどこで発揮できるのかという問題が浮かび上がります。

土地と家を求めた信は、将軍への道を逆算した

きんねぇさん
無理だと言われた直後に、じゃあ必要なものをそろえようと考えるのが信らしいね。

ネコ軍師
政が玉座を取り戻すために働くことと、信が戦場へ出られる身分を得ることが、あの提案でつながったんだ。

昌文君に条件を突きつけられた信は、玉座奪還のあとに土地と家と財を得て、下僕の身分を解いてもらうという順序を考えます。最初の問いは、政が自分を将軍にしてくれるかというものでした。話の終わりには、戦場に出て自分で武功を積むために何を得るべきかまで具体化しています。

さらに政は、信の提案を受けると同時に、働きに対する要求も出します。信も勢いよくそれ以上を引き受けます。王宮を取り戻したい政と、将軍を目指す足場が欲しい信が、今後どう協力するのかが見える場面です。無茶に聞こえる掛け合いのなかに、二人がそれぞれ果たすべきことが織り込まれています。

竹林の中で将軍への道について約束を交わす信と政
竹林の中で将軍への道について約束を交わす信と政(イメージ)

「将軍への道」は、漂の戦いと信のこれからを指している

きんねぇさん
同じ題名でも、漂の場面を読んでいるときと信の約束まで読んだあとでは、響き方が違うね。

ネコ軍師
前半では将のように兵を導く姿が見える。後半では、信が一兵として踏み出すための条件が見えてくるよ。

漂が壁の部隊に残したのは、危機の中で人を動かした記憶です。信が政との会話で得るのは、戦場へ出るための道筋です。前半で将の姿を見せた漂が、後半で信にとって進む方向を考え直すきっかけになる。このつながりに、第14話の題名の広がりを感じます。

話の最後には漂の一枚絵が置かれています。政と信の約束を読んだあとで漂の顔を見ると、信が叶えたい夢を誰と語ってきたのかが自然に思い起こされます。漂を失った痛みを抱えたまま、信は今できることを一つずつ見つけ始めます。

キングダム第14話のよくある質問

第14話「将軍への道」は何巻に収録されていますか?

漫画『キングダム』の単行本第2巻です。前話で語られた王騎軍との戦いを、壁が昌文君の転落後に絞って振り返ります。

漂はなぜ一騎で丘へ向かったのですか?

右方の丘に新手が現れたため、漂はその敵に向かって一騎で駆け出します。壁によると、結果として味方への追撃が弱まりました。漂本人は作戦の意図を細かく説明していませんが、敵を引き受けて部隊を逃がすための行動だったと読めます。

漂が致命傷を負った場面は第14話で描かれますか?

第14話の回想で壁が見たのは、漂が丘の敵兵を突破するところまでです。壁はそのとき、漂と合流地で再会できると思っていました。漂が深手を負って信のもとへ戻ったことは序盤で描かれていますが、傷を負った瞬間や、その場にいた相手は第14話の回想では明かされません。

なぜ信は下僕のままでは将軍を目指せないのですか?

政が説明した将軍への道は、兵として戦場に出て、武功を重ねることから始まります。昌文君によると、徴兵の対象は戸籍に登録され、一定以上の財を持つ家です。自分の家を持たない下僕の信には、その入口がありませんでした。

信は政と何を約束しましたか?

政の玉座奪還に力を貸し、そのあとに土地と家と財を得て、下僕の身分を解いてもらうという約束です。信はそれによって兵になるための条件を整え、その先で自分の武功を積もうとしています。

まとめ|信が手にした将軍への最初の足がかり

第14話では、昌文君の転落後に漂が兵をまとめ直したことが、壁の回想で明かされます。漂を英雄のように語る兵たちを見た信は、幼なじみに頼っていた自分を振り返り、政に将軍への道を尋ねました。

返ってきたのは、まず兵になる資格が必要だという答えです。信は、政が玉座を取り戻したときに、戦場へ出るための条件を整えてもらうという約束を取り付けます。漂と抱いた大きな夢に向かって、信が自分で次の一歩を決めた回でした。

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