※漫画『キングダム』第7話「南方から来た刺客」のネタバレを含みます。
きんねぇさん
漂を失った信が、自分から政についていくと言うのね。どうして気持ちが変わったのかしら。
ネコ軍師
漂との約束を抱えたまま、ここから自分がどう進むかを決めたんだ。その直後に二人の立場が入れ替わるような場面があるよ。
きんねぇさん
森で信が倒れたときね。口ではあんなに張り合っていたのに、政の行動が印象に残ったわ。
ネコ軍師
うん。追ってくるムタと、咸陽宮に現れる王騎にも注目すると、三人が目指す合流地がどれほど大切か見えてくるよ。
第7話の要点と基本情報
きんねぇさん
信が政についていく話と、ムタが追ってくる話。別々に見えて、どちらも三人の行き先に関わっているのね。
ネコ軍師
目指すのは昌文君との合流地だよ。そこへ行く理由と、反乱軍が合流させたくない理由を押さえると読みやすいね。
- 貂は約束の報酬を受け取れず、黒卑村を失った後の暮らしに困る。
- 信は漂との夢を胸に、政と一緒に王宮へ向かうと決める。
- 反乱軍が南越から来たムタを投入する一方、森では信が疲労で倒れ、政が背負って進む。
- 咸陽宮では竭氏が昌文君の捜索を命じ、王騎が昌文君について意外なことを言う。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 話数 | 第7話 |
| サブタイトル | 南方から来た刺客 |
| 収録 | 単行本第1巻 |
| 主な舞台 | 黒卑村から抜けた先の岩場と森、反乱軍が捜索する抜け穴、咸陽宮 |
キングダム第7話のあらすじ
報酬を受け取れない貂と、王宮への道を尋ねる信

貂は抜け道を案内した報酬を当てにしていました。ところが金は小屋に置いたままだと知らされ、約束が違うと怒ります。政は王宮に戻った後で大金を用意すると言いますが、貂にとっては、これからどこでどう食べていくかが目の前の問題です。黒卑村は反乱軍に襲われ、これまでの暮らしに戻るあてがありません。
そんな中、信は政に、そもそもどうやって王宮に戻るのかと尋ねます。そして、自分もついていくと言い出します。信が口にするのは、漂を忘れたわけでも、秦王にひざまずくつもりでもないということです。漂と歩もうとした道のために政を利用するつもりだと伝え、政も、信を家臣にするという話ではなく、危機を切り抜けるための剣として頼るのだという趣旨で返します。
三人が合流地へ向かう間に、ムタが呼ばれる
政が頼りにしているのは昌文君です。三人は森の先にある最後の合流地を目指します。一方、黒卑村の抜け穴では、松明を手にした反乱軍の兵が捜索を進めています。逃げた側には森の先という行き先があり、追う側には抜け道という手がかりが残っています。
ここで呼ばれるのが、南越から来たムタです。追跡に使う鼻と足、武器となる毒の吹き矢と鉞が紹介されます。大勢の兵による捜索が描かれたあとに、一人の刺客が加わることで、三人の逃走に新しい危険が生まれます。この時点で三人がムタと対決する場面はありません。
信が森で倒れ、政が背負って進む

森を進む途中、貂は信が傷だらけなのに気づき、大きな傷口を縛ります。貂は合流先に金品があるかもしれないと考え、先へついていきます。しかし信はやがて倒れ、足を止めざるを得なくなります。
政は信の脈を確かめ、漂を失い、敵を討ち、ここまで走ってきた信の疲労を察します。貂は休ませようとしますが、追っ手がいるため長くとどまることはできません。そこで政は信を背負い、森の中を先へ進みます。貂は、三人が頼りにする昌文君が無事なのかを政に尋ねます。
咸陽宮で竭氏が捜索を命じ、王騎が現れる
場面は咸陽宮に移ります。竭氏は、王と昌文君を合流させてはいけないと考え、王に加えて昌文君の行方も捜すよう命じます。逃げる三人が必要としている合流を、反乱軍も強く警戒していることが分かります。
そこへ王騎将軍が現れます。王騎は、捜索対象になった昌文君について、自分が殺したという趣旨の発言をします。第7話の最後に描かれるのは王騎の発言です。森の三人がその話を聞いた場面や、発言の真偽が確かめられる場面は、この話にはありません。
主な登場人物
| 人物 | 第7話での役割 |
|---|---|
| 信 | 漂との夢を胸に政についていくと決め、森で倒れる |
| 嬴政 | 昌文君との合流を目指し、倒れた信を背負う |
| 河了貂 | 報酬の行方を気にしながら二人に同行し、信の傷を縛る |
| ムタ | 南越から来た刺客。三人の追跡に投入される |
| 竭氏 | 咸陽宮で政と昌文君の合流を阻もうとする |
| 王騎 | 竭氏たちの前に現れ、昌文君について語る |
| 昌文君 | 政が合流を目指し、竭氏も行方を捜す人物 |
キングダム第7話の考察
信はなぜ、漂の死を抱えたまま政についていくのか
きんねぇさん
信は、漂のことを忘れたわけじゃないとはっきり言うのね。そこが信らしいと思ったわ。
ネコ軍師
漂への思いがあるから、これから進む道も自分で決めたいんだと思う。先に王宮への戻り方を尋ねたことにも、その姿勢が出ているね。
信は、政が王だと分かっても、立場に従って行動を決める様子を見せません。王宮に戻る方法を尋ね、自分も同行すると伝える順番に注目すると、政から頼まれるのを待つ必要がなかったことが分かります。信にとって大事なのは、漂と目指した先へ進む道を、いまの状況から自分で見つけることだったのでしょう。
王宮へ向かえばどうなるのか、信にはまだ分かりません。それでも、黒卑村の外で別れてしまえば、政と漂が関わった王宮の争いからは離れることになります。その場で同行を選ぶ行動には、漂の死に向けていた思いを、自分の先の行動へ結びつけようとする意志を感じます。二人の歩みが重なるのは、ここからです。
「剣」と呼んだ政が、倒れた信を背負う意味
きんねぇさん
信を剣として頼ると言っていた政が、その信を背負うのよね。あの場面で、言葉よりも二人の関係が分かった気がするわ。
ネコ軍師
出発前は信が政を守るように聞こえるけれど、森では政が信を運ぶ。どちらかだけが助ける形には収まらないんだ。

岩場でのやり取りだけを見れば、信は道を切り開く剣で、政は王宮への道を示す相手です。けれども、森で信が倒れたとき、その剣は自分の足で立てません。政は信の疲労を見て、その場に置かずに背負います。自分も追われる最中に、人ひとりを背負って森を進むという具体的な行動です。
この行動だけで、二人が互いを完全に信頼したとまでは言い切れません。ただ、同行が口約束だけで終わらず、相手を連れて先へ進む選択として描かれます。信がついていくと言ったばかりの回で、実際には政が信を運ぶ。この順番があるから、後の関係を知らずに読んでも、二人の間に小さな変化を感じられます。
貂が報酬を気にするのはなぜか
きんねぇさん
貂がお金の話を繰り返すのは、村を出た後の暮らしが見えないからなのね。
ネコ軍師
うん。報酬は貂にとって生活の当てなんだ。その貂が、森では信の傷にも気づいて手を貸しているよ。
政が約束するのは、王宮に戻った後で受け取れる金です。貂が困っているのは、王宮に着くかどうかも分からない今です。この時間のずれを考えると、報酬をめぐる口げんかには、逃げ延びた先の生活をどうするかという現実的な問題が見えてきます。
その一方で、貂は信の傷を見つけ、大きな傷口を縛ります。報酬を求めて同行することと、目の前で傷ついている相手を手当てすることが、同じ人物の中にあります。三人はそれぞれの理由で同じ道を進んでいますが、旅の途中で相手の事情が少しずつ自分の行動にも関わるようになる。その変化が貂の行動にも表れているように思います。
ムタの登場で、森の逃走はどう変わるか
きんねぇさん
兵たちを振り切って森に入れたと思ったところで、追跡の得意な刺客が出てくるのが怖いわ。
ネコ軍師
読者にはムタが加わったと分かるけれど、三人は合流を目指して進んでいる。その違いが森の場面の緊張を高めるね。
黒卑村の襲撃では、兵の多さが脅威でした。ムタが加わると、隠れても見つけられるかもしれないという別の怖さが生まれます。鼻と足が強調され、離れた相手にも届く毒の吹き矢と、近くで使う鉞が示されることで、読者はどんな距離でも安心しにくい相手だと分かります。
ちょうどその頃に、信の傷と疲労が表に出ます。追う側には追跡に向いた人物が加わり、逃げる側は負傷者を抱えて速く進みにくくなる。ムタが三人と顔を合わせる前から、この二つの描写の組み合わせで危険が伝わります。題名が刺客に焦点を当てていることで、岩場で成立した同行がすぐに試されるという読み方もできます。
なぜ昌文君との合流が、両陣営にとって重要なのか
きんねぇさん
三人には会いたい人なのに、竭氏には絶対に会わせたくない人なのね。
ネコ軍師
そうだね。森での会話と咸陽宮の命令を続けて読むと、昌文君が合流できるかどうかが、逃走の先を左右するって分かるよ。
政たちにとって、合流地は身を隠すだけの場所ではありません。政を支える昌文君と落ち合えれば、その先の行動を一緒に考えられます。貂が安否を尋ねるのも、相手が無事でなければ、そこに向かう意味が変わってしまうからです。
咸陽宮では、竭氏も同じ合流を警戒しています。政一人を追うだけで足りるなら、昌文君の捜索まで強く命じる理由は薄いはずです。両者の会話を並べて読むと、政を逃がしたことに加え、政を支える人々が再びつながることを竭氏が恐れていると読めます。
王騎の発言が、最後の場面に残す疑問
きんねぇさん
昌文君が頼りだと分かったばかりなのに、王騎の言葉で急に先が分からなくなるのね。
ネコ軍師
うん。この回で確かめられるのは王騎がそう語ったことまで。言葉が本当なのか、なぜこの場で口にしたのかが次の疑問になるね。
森の場面では、読者も三人と一緒に昌文君が無事であることを期待します。その直後に咸陽宮へ移り、探し出せという命令が出たところへ王騎が割って入ります。すでに不安が生まれているところに、行き先そのものを揺らす発言が重なる構成です。
王騎の表情や話し方には余裕があります。竭氏が捜索を急がせる場面と見比べると、同じ昌文君について話しているのに、二人の態度が大きく違います。だからこそ、発言の内容だけでなく、王騎がどういう意図で竭氏たちにそれを伝えたのかも気になります。第7話はその問いを残したところで終わります。
第7話のよくある疑問
第7話の題名と収録巻は?
「南方から来た刺客」です。漫画『キングダム』単行本第1巻に収録されています。
南方から来た刺客は誰?
南越から連れて来られたムタです。追跡に使う鼻と足、毒の吹き矢、鉞が紹介されます。
信はムタに襲われて倒れたの?
第7話では、森を進んでいた信が倒れ、政はそれまでの疲労が一気に出たと見ています。ムタと信が対決する場面は、この話にはありません。
漫画の第7話とアニメの第7話は同じ内容?
話数の区切りが異なります。漫画の第7話は単行本第1巻の「南方から来た刺客」です。アニメで探す場合は、話数とあわせて題名も確認すると区別できます。
信を背負ったのは誰?
政です。貂が休ませようとする一方で、政は追っ手のことを考え、信を背負って先へ進みます。
王騎の言葉で、昌文君の死は確定したの?
第7話の時点では、王騎が竭氏たちの前でそう語ったことまでが描かれています。発言の真偽はこの話だけでは確定できません。
まとめ
第7話のあらすじを追うと、信が政についていくと決めたあと、政が倒れた信を背負うところまでが描かれます。信には漂と目指した夢があり、政には昌文君と合流する必要があります。目的が重なった二人の関係を、森での行動から読むのがこの回の考察の軸です。
一方、追う側にはムタが加わり、咸陽宮では王騎の言葉が昌文君の安否を揺らします。三人が先へ進むほど、追跡を振り切れるかだけでなく、着いた先で本当に味方と会えるかが気になってくる回でした。


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