【キングダム13話あらすじ・考察】「熱き合戦」王騎はなぜ昌文君を待ち伏せした?

月明かりの草地で馬を並べる昌文君と王騎 1話~100話

※この記事には、漫画『キングダム』第13話までのネタバレが含まれます。

きんねぇさん
やっと合流できたのに、昌文君の兵は傷だらけ。城を出てから何があったの?

ネコ軍師
待っていたのは秦の将軍、王騎だよ。しかも王騎は、反乱の勝ち負けとは別のところに関心があるようなんだ

きんねぇさん
御車には政の身代わりになった漂がいたのよね。信が話を聞いていられなくなるのも分かるなあ

ネコ軍師
うん。政が聞きたいのは脱出が失敗した理由。信が知りたいのは、同じ夜に漂がどうなったかだね

第13話「熱き合戦」の要点

きんねぇさん
前の話では政と昌文君がようやく会えたけれど、ここからは二人が離れていた間の話なのね

ネコ軍師
そうだね。無事に城外へ出たところから、護衛の一行がどうやって合戦に巻き込まれたかが明かされるよ

秦王・嬴政(えいせい)は、異母弟の成蟜(せいきょう)らの反乱で宮廷を追われました。政にそっくりな漂(ひょう)は身代わりとなり、政の忠臣・昌文君(しょうぶんくん)の一行と城を出ます。その後、深手を負った漂は親友の信(しん)のもとに帰り、息を引き取りました。信は漂が残した手がかりから政と出会い、河了貂(かりょうてん)とともに穆公(ぼくこう)の避暑地へ向かいます。そこで政を待っていたのが、漂を宮廷へ連れていった昌文君でした。

  • 原作漫画第13話「熱き合戦」は単行本2巻に収録。
  • 現在の舞台は穆公の避暑地。昌文君の回想は夜の城外から束達の丘へ移る。
  • 昌文君の脱出を阻んだのは王騎。束達の丘では双方が伏兵を出す。
  • 昌文君が転落して戦場を離れたあと、漂のそばにいた壁(へき)が語り手を引き継ぐ。

キングダム第13話のあらすじ

傷だらけの兵たちを前に、政が脱出の経緯を聞く

朝の避暑地で、貂は昌文君の兵たちに食事を配ります。兵たちは椀を受け取りますが、顔や体に傷を負い、頭に包帯を巻いた者もいます。貂は食事の輪から離れて竹のそばに座る信にも声をかけます。信のそばには剣が置かれたままです。

政は昌文君に、脱出がなぜ失敗したのかを問います。城の外へ出るまでは順調だったと昌文君は説明します。ところが、城外には思いもよらない敵が待ち構えていました。その名が出たところで、場面は夜の襲撃へ移ります。

貂が朝の避暑地で負傷した兵に食事を配る

王騎が夜の城外で昌文君たちを襲う

馬上の王騎(おうき)が矛を振るい、護衛の兵たちに迫ります。昌文君は自分が王騎を食い止めると決め、部下には大王の護衛を命じます。御車から顔を出したのは政の身代わりを務める漂です。昌文君は漂に詫び、予想外の相手を引き受けます。

昌文君は馬を並べて王騎に矛を振り下ろしますが、受け止められ、体が反るほど押し返されます。刃を交えながら、王騎は昔もこうして馬を並べたことを懐かしみます。昌文君は、今は敵同士だと応じ、もともと宮廷の争いに関心を示さなかった王騎がなぜ出てきたのかと問いかけます。

王騎が昭王の時代と昌文君への評価を語る

王騎が口にしたのは、自分の血がたぎるような戦いを求めているという理由でした。呂氏が力を握って以降の戦争に物足りなさを感じ、かつての昭王の時代を懐かしんでいます。昌文君は呂氏の利益が絡む戦が増えたことを認めつつ、それが前線で戦う者にどう関係するのかと返します。

昌文君は、自分のような文官の兵と戦うことにそこまでの価値があるのかと問います。王騎は、かつて一緒に戦場を駆けたときから昌文君を高く買っていたと明かします。馬上のやり取りが続くうちに、一行は昌文君が兵を隠していた束達の丘にたどり着きます。

束達の丘で両軍の伏兵が現れる

丘から昌文君の兵が飛び出します。第一・第二隊は御車の護衛へ、第三・第四隊は昌文君の救援へ向かいます。部隊を出した昌文君は、勝ち目がないとして王騎に退くよう促します。ところが、王騎も伏兵を用意していました。斜面に騎馬の列が現れ、御車を守りながら進んできた一行は、両軍がぶつかる乱戦の中に入ります。

乱戦のさなかにも二人の一騎討ちは続きます。昌文君は王騎の一撃を受け、崖から転落しました。下に川があったため生き延びますが、そこで戦場を離れたと政に報告します。

漂の行方を問う信に、壁が声をかける

回想が終わると、信は昌文君が離脱したあと漂がどうなったのかと尋ねます。兵たちにとって信は素性の分からない少年です。昌文君は、信が漂の友人だと伝えます。

そこで昌文君の副長である壁が進み出ます。最後まで漂のそばにいた壁は、自分が続きを話す前に、信を呼んでもよいかと政に尋ねます。政は許し、信をそばへ呼びます。壁が信にも残された一行に起きたことを知ってほしいと告げ、第13話は終わります。

キングダム第13話の考察

夜の束達の丘で両軍の騎馬隊が斜面に現れる

朝食の場面が、夜の合戦に重みを与える

きんねぇさん
貂がお椀を配っているだけなのに、ひとりずつ顔が見えてくるとつらいね

ネコ軍師
人数の多い合戦を見る前に、兵がどういう姿で帰ってきたかを読者は知っているんだよね

冒頭で貂が見るのは、傷の程度も包帯の巻き方も一人ずつ違う兵たちです。そのあとに回想で騎馬隊の列が出てきます。大勢の兵が一斉に動く場面でも、読者には、さっきまで一人ずつ椀を持っていた人々の姿が残っています。戦いの規模を知る前に、戦いのあとを見せる構成です。

さらに、この場には食事の輪に入らない信がいます。貂が一人ずつ見て回ることで、集まっている兵たちと、離れて座る信の位置が分かります。信の気持ちはこの時点で語られませんが、やがて漂のことを問いただすのは、その場でまだ聞きたいことを抱えていたからだと読めます。最後に政が信を呼ぶ場面まで、人物同士の距離が話の進み方を支えています。

王騎はなぜ昌文君と戦いたかったのか

きんねぇさん
昔の戦が懐かしいだけなら、どうして昌文君が相手だったんだろう?

ネコ軍師
馬を並べた相手に、昔から一目置いていたと打ち明けているね。王騎が求める戦いを考える手がかりだよ

王騎は夜の城外で昌文君と刃を交えながら、呂氏の影響下で行われる戦に不満を語ります。昌文君の受け答えによって、その不満が何に向けられているかも見えてきます。昌文君が戦の背後に金品や呂氏の利害が絡むと認めても、二人はそこで同じ結論に至りません。戦場で戦う者と開戦の事情を分けて考える昌文君に対し、王騎は戦の目的が自分の心を動かすかどうかまで気にかけています。

そして王騎は、昌文君を昔から買っていたと話します。本人が自分を文官と呼んだ直後に、王騎はかつて戦場で見た昌文君を持ち出す。王騎にとっての相手の価値は、いまの肩書よりも、共に戦った経験から来ていると読めます。政の逃亡をめぐる争いが、王騎には腕を認めた旧知の相手と戦える機会でもあったのでしょう。王騎が宮廷で誰にどこまで肩入れするのかは、この場で語った参戦理由とは分けて考える余地があります。

昌文君の指示には護衛と救援の優先順位がある

きんねぇさん
昌文君を助けたい兵もいるのに、御車を守る隊がちゃんと残っていたね

ネコ軍師
うん。昌文君が城外で出した指示と、丘で兵が取った動きをつなげてみると分かりやすいよ

城外で王騎が迫ったとき、昌文君は自分が前に出て、部下に御車側の護衛を任せます。次に束達の丘で私兵が現れると、兵はすべて昌文君のもとへ駆けつけるわけではありません。救援と御車の守りに分かれます。この二つの指示を追うと、昌文君が王騎と渡り合う時間そのものに意味があったことが分かります。その間に、御車を守る者が動けるからです。

御車には漂がいます。昌文君が漂に詫びる短いやり取りは、身代わりの計画が少年一人に実際の危険を負わせていることを伝えます。一行の動きは大王の御車として守りを固める形で進みますが、そこにいる少年が誰なのかを読者は知っています。後で信が漂の名を出したとき、御車の護衛という軍の任務と、親友一人の身に起きたことがつながります。

束達の丘で変わる「兵を隠せる地形」の意味

きんねぇさん
味方の兵が出てきたときは、昌文君がようやく押し返せると思ったよ

ネコ軍師
同じ丘の斜面から王騎側も現れるから、味方にとって有利だったはずの場所の見え方が変わるんだ

束達の丘に着いた昌文君には、そこまでたどり着けば伏せていた兵を出せるという見通しがありました。兵が現れると王騎に退くよう求めます。ところが王騎は、丘が兵を隠すのに適していると口にし、実際に自分も部隊を伏せていました。どちらも使える地形だったということが、両軍の動きから分かります。

ここで勝負の単位が大きく変わります。城外で昌文君が考えたのは、まず目の前の王騎を引き受け、御車を部下に守らせることでした。丘では兵力を増やせても、相手も増援を出したため、護衛は乱戦の中で続けなければなりません。王騎個人の武力に加え、兵を出す備えがあったことが、脱出の失敗を考えるうえで重要です。

崖からの転落で、昌文君の証言が途切れる

きんねぇさん
川があって昌文君は助かった。でも、漂がどうなったかを聞きたい信には、そこで話が終わるなんて困るよね

ネコ軍師
戦場を離れたところで、昌文君が自分の目で話せる範囲も終わるからね

王騎の一撃で崖から落ち、川に助けられた昌文君は、戦場を離脱したところまでを語ります。政が最初に尋ねた脱出失敗の理由には、待ち伏せ、両軍の伏兵、指揮を執っていた昌文君の離脱という経緯が示されました。その説明の先を聞きたいのが信です。

信は漂が亡くなった事実を知っています。まだ聞けていないのは、御車にいた漂が、どうして深手を負って自分のもとへ帰ってきたのかという途中の経緯です。昌文君が生きて戻れたことと、漂の行方をその場で語れないことが、同じ転落から生じています。戦いの結末を説明する場面が、信にとっては次の問いの始まりになりました。

壁はなぜ政に許しを得て信を呼んだのか

きんねぇさん
壁がまず政に聞いてから信を呼ぶの、あの場で信の立場が変わる感じがするね

ネコ軍師
政への報告の場に、漂の友として聞く理由がある信を迎える手順だと読めるね

壁は昌文君の話を引き継ぐにあたり、最後まで漂のそばにいたことを政に伝えます。さらに話し始める前に、信をここへ呼んでよいかと聞きます。政が許し、自分から信に声をかけたことで、信は離れた場所で耳を傾ける立場から、壁が直接語りかける相手になります。

壁が信にも聞いてほしいと伝えた理由の細部は、この回ではまだ語られません。ただ、信が漂の友人だと知った直後に壁が動く順番には意味があります。王の身代わりを務めた漂について、王への報告と、親友に伝えるべき話が同じ場に重なります。次の回想に入る前に聞き手を迎えることで、読者にも漂個人の行動へ目を向ける準備ができる場面です。

朝の川辺で壁が信に向き合う

キングダム第13話のよくある疑問

第13話「熱き合戦」は何巻に収録されていますか?

原作漫画の単行本2巻です。前話「忠臣」で政と昌文君が合流し、第13話では昌文君が夜の脱出の経緯を語ります。

御車に乗っていたのは政ですか?

御車から昌文君に声をかけた少年は、政の身代わりを務める漂です。昌文君が漂の名を呼ぶので、顔がよく似ている二人をこの場面で見分けられます。

王騎は昌文君を倒したのですか?

一騎討ちの最中、昌文君は王騎の一撃を受けて崖から落ちました。下に川があったため生き延びます。第13話の現在の場面では、昌文君本人がこの経緯を政に話しています。

王騎は昌文君を助けるために崖から落としたのですか?

第13話で昌文君が語ったのは、王騎の一撃を受けて転落し、崖の下に川があって助かったという経緯です。川を見越した一撃だったかは、この場面からは判断できません。

第13話で漂が負傷した経緯は明かされますか?

漂が御車にいたところまでは回想に出ます。昌文君が戦場を離れたあとの出来事は、漂のそばにいた壁が信にも語ろうとするところで次へ続きます。

まとめ

「熱き合戦」では、昌文君が城外で王騎に待ち伏せされ、束達の丘で双方の伏兵が動いた夜が語られます。昌文君が守ろうとしたのは御車を先へ進める機会で、王騎が求めたのは血がたぎるほどの戦いでした。二人が同じ丘に兵を伏せていたことで、護衛の一行を巻き込む合戦へと広がります。

その大きな戦いの話が終わると、信は漂一人の行方を尋ねます。昌文君が語れるところまで聞いたあと、今度は漂のそばにいた壁が信を迎える。戦いの全体像が見えたからこそ、御車にいた漂がその後どんな選択をしたのかが気になる回です。

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