【キングダム4話あらすじ・考察】政はなぜ朱凶を斬った?黒卑村の包囲と河了貂の抜け道

夜の黒卑村で信と政へ道を示す河了貂 1話~100話

※この記事には漫画『キングダム』第4話「反乱軍の手」のネタバレが含まれます。未読の方はご注意ください。

きんねぇさん
漂を亡くした信は、漂の地図をたどって秦王・政に会ったのよね。そこで漂が王の身代わりだったと知り、追ってきた刺客の朱凶と戦うことになったのね。

ネコ軍師
そうだよ。漂は信と一緒に天下の大将軍を夢見ていた友だよ。第4話は信の剣が朱凶に届いた直後から始まり、命乞いを聞いた信と政が違う行動を取るんだ。

きんねぇさん
その二人が、今度は一緒に逃げることになるのね。漂のことは、まだ何も片づいていないのに。

ネコ軍師
そこが第4話の見どころだね。黒卑村を軍が囲むなか、信と政がどう動き、貂がどんな道を示すのか見ていこう。

まず結論|第4話の重要ポイント

きんねぇさん
朱凶との決着でひと息つけると思ったら、黒卑村まで巻き込まれてしまうのね。

ネコ軍師
剣が届く距離の戦いから、村ごと取り囲まれる危機に変わるんだ。どこから逃げられるかが、一気に大事になるよ。

  • 朱凶の命乞いに信は手を止め、政がとどめを刺す。
  • 政は信に自分をどうするか問い、漂が自分を守って死んだことに触れる。
  • 王都・咸陽では竭氏が兵を動かし、黒卑村では陸路だけでなく川まで塞がれる。
  • 正面突破を考える信たちに、河了貂が地下の抜け道を申し出る。

第4話のあらすじを追ったあと、信が手を止めた理由、政の判断、貂の申し出を受け入れた意味を考察します。

キングダム第4話「反乱軍の手」の基本情報

話数 第4話
サブタイトル 反乱軍の手
収録 単行本1巻
主な舞台 黒卑村とその周辺、王都・咸陽

キングダム第4話のあらすじを時系列で整理

信が朱凶の命乞いに手を止める

黒卑村の小屋で、信は亡き友・漂と同じ顔をした少年に会います。少年の正体は、弟の反乱で王宮を追われた秦王・嬴政でした。政を追ってきた刺客の朱凶から、漂が政の替え玉として王宮へ連れて行かれ、襲われたと知った信は、朱凶と戦います。ここまでが前話からのつながりです。

第4話の冒頭で、信の攻撃を受けた朱凶が倒れます。信は漂の仇を討とうと剣を握り直しますが、朱凶は四人の子どもがいると命乞いします。自分が死ねば子どもが孤児となり、奴隷として生きることになるという訴えでした。

信自身も、漂とともに親のいない下僕として育ってきました。朱凶の「孤児」という言葉を受け、信は動きを止めて剣を下ろします。朱凶はそれを見て礼を言います。

政が朱凶を斬り、信に問いかける

信が剣を下ろした直後、そばにいた政が朱凶を斬ります。政は、朱凶自身の罪と子どもたちの存在は関係がないと告げます。驚く信に向き直り、次は自分を殺すのかと問いかけました。

信は前話で、漂を身代わりにした政にも怒りを向けていました。政はその信に、自分を守って死んだ人たちがいるため、黙って殺されるわけにはいかないと伝えます。そして、その一人に漂も含まれると告げます。信はすぐには答えず、黙って政を見つめます。

咸陽で竭氏が動き、黒卑村に弩兵が迫る

ここで場面は黒卑村から、秦の王都・咸陽へ移ります。政の弟・成蟜は兄の首がまだ届かないことにいら立ちます。臣下が朱凶の帰還を見込んでいる一方、丞相の竭氏はすでに別の手を打っていました。自分には兵を動かせる配下がいると示し、成蟜もその対応を喜びます。

場面が黒卑村に戻ると、信は政をどうするべきか迷っていました。漂を危険な身代わりにした相手だと思う一方で、漂が最後に自分へ託したのも政だと考えているのです。

そのとき、政が地面に手を当てます。信も地面の揺れに気づきます。続いて村には弩を構えた兵が並び、将の命令で矢を放ちます。悲鳴を聞いた二人に、政は大勢の軍が来ていると伝えます。漂をめぐる答えを出す前に、二人は身を守る必要に迫られました。

夜の黒卑村で地面に手を当てる政と、そばで驚く信
夜の黒卑村で地面に手を当てる政と、そばで驚く信(イメージ)

川も塞がれ、河了貂が抜け道を申し出る

周囲の悲鳴から村が囲まれていると分かり、信は川へ逃げようと考えます。しかし政は川にも兵が回っていると示します。二人の目の前には、松明を掲げた船が並んでいました。

陸も川も塞がれ、政は反乱を抑えられなかった自分の力不足を思います。一方、信はまだ死ぬつもりはなく、川沿いを斬り抜けると決めます。斜面を駆け上がる体力は残っていないためです。政が軍の包囲は突破できないと止めても、信は自分について来るよう求めました。

政を殺すかどうかは、生きて包囲を抜けてから決める。そう告げた信に政も続き、二人は並んで走り出します。

走り始めた二人の前へ、フクロウのような蓑をかぶった人物が飛び込みます。相手は黒卑村の地下に抜け道があると話し、案内を申し出ます。

信はその姿を見て、第2話で村の無法者に自分の居場所を知らせた見張り役だと気づきます。そのせいで囲まれた経験があるため、信は剣を向け、信用できないと訴えます。

政は相手に、なぜ助けるのかと質問します。二人の話を盗み聞きし、政が王なら金を持っていると考えたという答えでした。政は金が目的だと分かると、その理由なら信用できると応じます。なおも信が正体を疑うと、相手は顔を見せて河了貂と名乗ります。時間がないと急かされ、政が貂に案内を頼んだところで、第4話は終わります。

第4話の主な登場人物

信 朱凶を倒す。政への答えを保留し、まず包囲を破ろうとする。
嬴政 朱凶にとどめを刺す。貂の申し出を聞き、案内を頼む。
朱凶 政を追ってきた刺客。信に敗れ、子どもを理由に命乞いする。
成蟜と竭氏 咸陽にいる反乱側の人物。成蟜は兄の首を待ち、竭氏は配下を動かす。
河了貂 黒卑村の地下にある抜け道を知り、信と政に案内を申し出る。
黒卑村の川に並ぶ反乱軍の船を見つめる信と政
黒卑村の川に並ぶ反乱軍の船を見つめる信と政(イメージ)

考察①|「孤児」という言葉が信の手を止めた

きんねぇさん
黒卑村で朱凶を倒した信が、とどめを刺そうとしたところだったわね。四人の子が孤児になると聞いて、剣を下ろしてしまうのね。

ネコ軍師
信も漂も親のいない身で育ったからね。あの言葉が、信にはよその家の話として聞こえなかったのかもしれない。

朱凶が倒れた黒卑村の戦闘跡で、信は剣を握り直します。そこで朱凶が持ち出すのが、家に残る子どもの話です。信の動きが変わるのは、朱凶が子どもたちのこれからを持ち出したときです。漂を失ったばかりの信に、さらに親を失う子どもの姿が重なったように読めます。

第3話では、漂を死なせた相手に剣を届かせることが信の目標でした。ところが、いざ勝つと、相手にとどめを刺すことが誰にまで及ぶのかを考えさせられます。剣を振るうだけならできた信が、一度立ち止まる。その間があるから、その直後に迷いなく踏み込む政の姿が強く残ります。

考察②|政はなぜ朱凶を斬ったのか

きんねぇさん
信が朱凶の命乞いを聞いて剣を下ろした直後、そばの政が朱凶を斬ったのよね。政は何を見て判断したのかしら。

ネコ軍師
政が口にするのは、朱凶自身の行いと子どもたちの境遇は別だということだよ。そこに、政が何を基準に判断したかが出ているね。

信の剣が止まったあと、政は自分で朱凶にとどめを刺します。直後の言葉から分かるのは、子どもを理由に朱凶の行為への判断を変えるつもりがなかったことです。刺客をどう扱うかという判断を、信が下すまで待つこともしませんでした。

この場面で信が気にかけたのは、その場にいない子どもたちです。政は、その場で剣を向けてきた朱凶の行いに目を向けています。短い場面のなかで、子どもを思ってためらう信と、責任を問う政の両方が描かれます。私は、どちらの反応にも目を向けると、漂の死を背負う二人の違いがよく見えると思います。

考察③|政が信に漂の名前を出した意味

きんねぇさん
朱凶を斬ったあと、政は信に自分も殺すのかと聞き、守って死んだ人の一人に漂を挙げたのよね。信にはつらい言葉だったでしょうね。

ネコ軍師
政は、自分が生きているのは守ってくれた人がいるからだと伝えているんだ。その中に漂もいると、信に向かって言うんだよ。

信にとって漂は、同じ夢を語り、何度も剣を交えた友です。政にとって漂は、自分の身代わりを務め、命を落とした人の一人です。同じ死を前にしても、二人にはそれぞれ違う記憶と、抱える事情があります。

政が信に自分を殺すのかと問う場面には、漂の死がまだ二人の間にあることが表れています。だからこそ、信があとで政について来いと言い、その問いへの答えを先送りするところが印象的です。信は納得したから政を連れて行く、と言ったわけではありません。まず生き延びてから決めるという順番を、信自身が選んだのです。

考察④|反乱軍が川まで塞ぐと、何が変わるのか

きんねぇさん
村が軍に囲まれたと知って、信は川から逃げようとするのよね。そこで川にも兵の船が並んでいると分かったら、行き先がなくなってしまうわ。

ネコ軍師
陸と水の両方を押さえているから、信が目の前の兵に勝っても、その先へ出られるかは別なんだ。

咸陽の場面を先に挟むことで、黒卑村に来た兵が、行き当たりばったりで集まった集団ではないと分かります。竭氏が配下に言及する場面から村への攻撃へ移り、王都での企てが遠くの村で暮らす人にまで届く。その距離が、第4話の題にある「手」の広がりを感じさせます。

第2話の黒卑村で信が向き合ったのは、剣を奪おうとする無法者たちでした。今回は弩兵が列をつくり、船も進路を押さえています。信が一人を倒すたびに道が開くとは限りません。政が正面からの突破を難しいと見るのも、この包囲の規模を考えるとよく分かります。

考察⑤|河了貂が持ってきたのは、剣で開けない道

きんねぇさん
川沿いを突破しようと走り出した信と政の前に、貂が現れるのよね。地下の道を案内できると言っても、信は前に待ち伏せされたことを覚えているのね。

ネコ軍師
そうだね。黒卑村を知っている貂には、信たちが外から見ただけでは見つけられない道があるんだ。

貂の申し出で、二人には地下を通るという選択肢が生まれます。村を囲む兵の数が変わったわけでも、信がさらに強くなったわけでもありません。ここで役に立ったのは、村の地面の下がどうなっているかを知っていることでした。

第2話で黒卑村へ入った信は、見張り役の貂が知らせた無法者たちに剣を狙われ、木剣で切り抜けました。そのため、同じ貂に地下へ誘われても、信には警戒する理由があります。一方、政は貂がなぜ助けるのかを聞きます。追われる側からすれば、事情の分からない相手に命を預けることになります。金が目当てだという答えで、少なくとも貂が何を求めているのかは見えました。政はそこを確かめてから案内を頼みます。貂の土地勘と政の用心深さの両方が、三人で動き始める場面に表れています。

夜の黒卑村で抜け道を申し出る河了貂
夜の黒卑村で抜け道を申し出る河了貂(イメージ)

第4話を読み直して感じたこと

きんねぇさん
貂が顔と名前を明かして、政が案内を頼むところで第4話が終わるのよね。信はまだ異議を唱えていて、三人の気持ちはそろっていないのね。

ネコ軍師
うん。信には漂のことがあり、政には生き延びる理由がある。貂にも引き受ける理由があって、その三人が今だけは同じ方向へ進むんだ。

私が気になったのは、信が最初から政についていく形ではないことです。川まで塞がれたあと、政に来いと声をかけるのは信でした。それから貂が現れると、助ける理由を聞き、案内を頼むのは政です。片方だけが次々に決めていく場面ではなく、危機の中で二人が別々のところで決断しているのですね。

漂のことを言葉だけで片づけず、まず二人が一緒に動く場面を置いたことも心に残りました。信が今の政をどう見るのか、その答えを読者もまだ待っている。そんな余韻が、貂の示す道の先まで続いていきます。

キングダム第4話のよくある疑問

キングダム第4話のタイトルと収録巻は?

漫画第4話のタイトルは「反乱軍の手」です。単行本第1巻に収録されています。

朱凶にとどめを刺したのは誰?

戦いで朱凶を倒したのは信です。信が命乞いに手を止めたあと、政が朱凶を斬ります。

河了貂は第4話で初登場したの?

姿は第2話ですでに描かれています。第4話では信と政に抜け道を申し出て、河了貂と名乗ります。

第4話の最後で黒卑村から脱出した?

第4話で描かれるのは、貂が抜け道を示し、政が案内を頼むところまでです。

信は第4話で政を許したの?

第4話では、許したとは描かれていません。漂を危険な身代わりにした政を責める気持ちと、漂が政を託したことの間で迷い、政への結論を包囲突破後に先送りしています。そのうえで、今は自分から離れないよう政に求めます。

政はなぜ金目当ての河了貂に案内を頼んだの?

軍の包囲で陸も川も塞がれ、貂が地下の道を知っていると申し出たためです。政は助ける理由を聞き、金を求めているなら信用できると応じます。貂が顔と名前を明かしたあと、案内を頼みます。

まとめ|信と政は答えを残したまま、貂の案内で動き出す

キングダム第4話「反乱軍の手」は、朱凶との戦いが決着し、黒卑村で新たな危機が始まる回です。信は朱凶の子どもの話に手を止め、政は刺客の行いを見て剣を振るいます。漂の死をめぐる二人の違いは、そのあとも残ります。

村を囲んだ兵と川の船を前に、信はまず包囲を抜けることを選びます。そこへ現れた河了貂が示したのは、地下を通る道でした。信と政が互いに答えを出すより先に、貂を含む三人が同じ方向へ進み始める。そこが、次の話につながる第4話の面白さです。

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